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フィンランド語

フィンランド語学習記 vol.200 −『Finnish: An Essential Grammar』を読んでみる

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このところフィンランド語の勉強をするときに手元に置いているのが『Finnish: An Essential Grammar』という文法書。

これは表題のとおり、英語で書かれたフィンランド語の文法書。

以前から同書のキンドル版は持っていたのですが、やはりキンドルでリファレンス的な使い方をするのは大変。

ということで結局、紙の本も購入してしまいました。

紙だと何か調べたいことがあるとき、目次から該当するページをすぐに探すことができます。そのため利用頻度がずいぶん高くなりました。

この本の素晴らしい点は、

  1. スモールステップで解説してくれる
  2. 例が豊富

以上の2点ではないかと思います。

 

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1)スモールステップで解説してくれる

『Finnish: An Essential Grammar』では「◯◯の場合は△△になる」というように一つ一つ丁寧に場合分けをしながら各文法項目を解説してくれます。

例えばフィンランド語の分格を作る際には、

  1. 語末に[-a/-ä]を付ける
  2. 語末に[-ta/-tä]を付ける
  3. 語末に[-tta/-ttä]を付ける

以上3つのパターンがあります。本書ではその3つのパターンを次のように場合分けしています。

The ending -a 〜 -ä occurs when the inflectional stem ends in a consonant by a short vowel (which is not an -e that may be dropped).

語末に[-a/-ä]を付けるのは、語幹が「子音+短母音」で終わるときである。(ただし落ちる可能性のある[-e]は除く。)

『Finnish: An Essential Grammar』P.123

例えば、Suomi(フィンランド)、kaupunki(都市)の分格は次のようになります。

辞書形 語幹 分格
Suomi Suome Suomea
kaupunki kaupungi kaupunkia

 

The ending -ta 〜 -tä occurs after

(a) a basic form ending in a long vowel or a diphthong;

(b) an inflectional stem ending in a consonant + -e which has then been dropped;

(c) a basic form ending in a consonant;

(d) a monosyllabic pronoun stem.

語末に[-ta/-tä]を付けるのは、

(a) 辞書形が長母音か二重母音で終わるとき

(b) 語幹が「子音+-e」で終わるとき(その場合[-e]は落ちる。)

(c) 辞書形が子音で終わるとき

(d) 単音節の代名詞語幹

『Finnish: An Essential Grammar』P.124

例えば、maa(国)、kieli(言語)、kysymys(質問)、tämä(これ)の分格は次のようになります。

辞書形 語幹 分格
a maa maa maata
b kieli kiele kieltä
c kysymys kysymykse kysymystä
d tämä tämä tätä

 

The ending -tta 〜 ttä is attached to basic form ending in -e

語末に[-tta/-ttä]を付けるのは、辞書形が[-e]で終わるときである。

『Finnish: An Essential Grammar』P.126

例えば、kirje(手紙)の分格は次のようになります。

辞書形 語幹 分格
kirje kirjee kirjettä

 

このようにスモールステップで見ていくと、分格の作り方もわかりやすくなりますね。

 

2)例が豊富

本書のもう一つの特徴は掲載されている用例が豊富だということ。

さきほど紹介した分格についても、多くのスペースを割いてさまざまな単語の変化形を掲載しています。

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この「量」が何と言っても本書の強みなのではないかと思います。

 

まとめ

以上、今回のエントリーでは英語で書かれたフィンランド語の文法書『Finnish: An Essential Grammar』を紹介してみました。

英語がある程度読める人なら、手元に一冊置いておきたい良書だと思います。

リファレンスとして何かを調べるだけでなく、何となくパラパラとめくってみるのも思いがけない発見があって楽しいですよ。

Amazonでは「なか見!検索」もできるようになっているので、気になる方はぜひのぞいてみてください。
 

Finnish: An Essential Grammar (Routledge Essential Grammars)
Fred Karlsson
Routledge
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フィンランド語学習記 vol.199 − 第3不定詞とは?

photo credit: Thomas Geiregger via photopin cc

photo credit: Thomas Geiregger via photopin cc

フィンランド語教室69週目のレポート。

今回は新しい文法事項として、第3不定詞(MA不定詞)を扱いました。

フィンランド語の不定詞を習うのは初めてなので「第1・第2はどこへ行ったの?」という疑問は残しつつ、まずは第3不定詞に取り組むことに。

英語の不定詞を扱うときに、よく名詞的用法/形容詞的用法/副詞的用法という分け方をするので、第3不定詞というのもこの中の一つなのかな?と思ったのですが、全然違いました。

まずは次の文をご覧ください。

Minä olen kirjastossa.(私は図書館にいます。)
*minä(私は)、kirjasto(図書館)

この文で「図書館」を意味する kirjasto は内格[-ssA]の形になっています。

[主格]kirjasto(図書館は)
[内格]kirjastossa(図書館の中に)

続いて次の文を見てみましょう。

Minä olen kirjastossa lukemassa kirjaa.(私は図書館で本を読んでいます。)
*lukea(読む)、kirja(本)

この文で「読む」を意味する lukea は第3不定詞内格[-mAssA]の形になっています。

[第1不定詞=辞書形]lukea(読む)
[第3不定詞内格]lukemassa(読むことの中に=読んでいる途中)

この第3不定詞というのは、もともと名詞や形容詞に付ける格語尾を(本来なら付けられない)動詞に付けて、新たな意味を生成するためのしくみ。

改めてさきほどの kirjasto(図書館)と lukea(読む)の形を比べてみてください。

kirjasto ssA kirjastossa(図書館の中に)
lukea mA ssA lukemassa(読むことの中に)

 

真ん中の[-mA]というのが第3不定詞の印です。

第3不定詞には、内格のほかに次のような形もあります。

mAssA 第3不定詞内格 〜している途中で
mAstA 第3不定詞出格 〜してから
mAAn 第3不定詞入格 〜しに
mAllA 第3不定詞接格 〜することによって
mAttA 第3不定詞欠格 〜せずに

 

これらの形を使えば、こんな表現も可能。

[第3不定詞出格]Pekka tulee kirjastosta lukemasta kirjaa.(ペッカは図書館で本を読んでから来る。)
[第3不定詞入格]Liisa menee kirjastoon lukemaan kirjaa.(リーサは図書館へ本を読みに行く。)
*tulla(来る)、kirja(本)、mennä(行く)

この第3不定詞を自由に使えるようになれば、ずいぶん多様な表現ができそうな予感。

あとは実戦で使いこなせるよう、瞬発力を鍛えていきたいと思います!

フィンランド語学習記 vol.198 − 新しい辞書を買いなさい

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フィンランド語教室68週目のレポート。

この回は以前習った命令文の復習。

フィンランド語学習記 vol.169 − 命令文(二人称単数) | Fragments

フィンランド語学習記 vol.170 − 命令文(二人称複数) | Fragments

フィンランド語学習記 vol.171 − 命令文の目的語 | Fragments

久しぶりに命令文を扱ってみると、フィンランド語の命令文の難しさというのは目的語の形にあるということを再認識させられます。

Osta uusi sanakirja.(新しい辞書を買いなさい。)
*ostaa(買う)、uusi(新しい)、sanakirja(辞書)

この文において、目的語の uusi sanakirja は主格(辞書形)のままになっています。

「それなら、簡単じゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、実はこれがなかなかの違和感。

というのも、これまでに習った範囲では、フィンランド語の目的語は必ず何らかの形に格変化させてきました。

Minä ostan uuden sanakirjan.(私は新しい辞書を買います。)
*ostaa(買う)、uusi(新しい)、sanakirja(辞書)

この文において、目的語の uuden sanakirjan は対格の形になっています。

[主格]uusi sanakirja
[対格]uuden sanakirjan

対格というのは「〜を」を意味するフィンランド語の格変化。

「〜を」を意味する格変化にはもう一つ分格もありますが、ここでは詳細は省略します。

[詳細はこちら]フィンランド語学習記 vol.112 − 目的語の格変化 | Fragments

いずれにしても、これまでは目的語の形として、おもに対格か分格を使ってきました。

主格(〜は) uusi sanakirja
対格(〜を) uuden sanakirjan
分格(〜を) uutta sanakirjaa

 

この使い分けがフィンランド語文法のポイントだった訳ですが、命令文になると目的語に主格を使うケースもあるということ。

もともと主格というのは「〜は」の形、対格と分格は「〜を」の形と覚えたので、目的語が主格になるというのは本末転倒のような気もします。

「言葉は理屈ではない」ということをひしひしと感じる項目なのでした。

フィンランド語学習記 vol.197 − 国を出たり、田舎を出たり

photo credit: blavandmaster via photopin cc

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フィンランド語で「◯◯から」と言いたいときには、出格[-stA]または離格[-ltA]の形を用います。

[出格]metsästä(森の中から)
[離格]pöydältä(テーブルの上から)

ある場所の「中から」と言いたいときには出格、「上から」と言いたいときには離格を用いるのが使い分けの基本ルール。

出格 -stA 〜の中から
離格 -ltA 〜の上から

 

こんな例文を見れば、それぞれの格のイメージが明確になるのではないでしょうか。

[出格]Kissa tulee pois metsästä.(ネコは森からやってくる。)
[離格]Kissa hyppää pois pöydältä.(ネコはテーブルの上からジャンプする。)
*tulla(来る)、hypätä(ジャンプする)

と、ここまでは以前に習った内容。

その後『フィンランド語文法ハンドブック』を読んでいたら、こんな例文に出会いました。

[出格]Hän lähtee maasta.(彼は国から出ていく。)
[離格]Hän lähtee maalta.(彼は田舎から出ていく。)
*lähteä(出発する)、maa(国、田舎)

同じ maa という単語に、上の文では出格[-stA]、下の文では離格[-ltA]の格語尾が付いています。

これによって maa 自体の意味も「国」と「田舎」に変わってしまうのだとか。

国というのは中から飛び出していくイメージ、田舎というのは上をすーっと移動していくイメージなのでしょうか。

この使い分けはわかるようでも、わからないようでもあります。

国を出るときでも、フィンランド湾の上をすーっと移動していくことはありますし、田舎を出るときでも、森の中から飛び出していくことはあるでしょう。

もちろん言葉というのは理屈だけで割り切れるものではないので、どんなに考えてもどこかで「そうなっているから、そうなっている」としか言いようのないレベルに達してしまいます。

それでもこんな風にさまざまなイメージを思い浮かべていると、時には思いがけない発見があるかもしれません。

 

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フィンランド語学習記 vol.196 − 駅/asema

photo credit: markvall via photopin cc

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フィンランド語で「駅」は asema(アセマ)。

日本語で駅と言ったら、プラットフォームに入ってくる電車の絵を思い浮かべる人も多いかもしれません。

しかしフィンランド語の asema にはもう少し幅広い意味があるようです。

フィン
rautatieasema railway station 鉄道駅
linja-autoasema bus station
bus terminal
バスターミナル
lentoasema airport 空港

 

フィンランド語で「鉄道駅」は rautatieasema(ラウタティエアセマ)、「バスターミナル」は linja-autoasema(リンヤアウトアセマ)、「空港」は lentoasema(レントアセマ)。

日本語では「駅/ターミナル/港」と名称が異なる建物をすべて asema を使って表しています。

またよく見るとフィンランド語の asema、英語の station、日本語の駅はすべて適用範囲が異なっています。

鉄道 バス 飛行機
asema
station ×
× ×

 

このようなギャップというのは、外国語のあちこちに潜んでいるもの。

「asema=駅」と覚えてしまうと思わぬ落とし穴にはまってしまいます。

もう少し幅広く、移動のために人が集まってくる場所というイメージで捉えておくとよいのかもしれません。

フィンランド語学習記 vol.195 − 9時から6時まで

photo credit: antonychammond via photopin cc

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フィンランド語で「1, 2, 3・・・」は yksi(ユクシ)、kaksi(カクシ)、kolme(コルメ)・・・。

1 yksi
2 kaksi
3 kolme
4 neljä
5 viisi
6 kuusi
7 seitsemän
8 kahdeksan
9 yhdeksän
10 kymmenen
11 yksitoista
12 kaksitoista

 

最初は苦労したものの、この頃はかなりすらすらと数字を言えるようになりました。

日常会話で数字を使うことは多々ありますが、その一つは時間の表現。

Kello on yhdeksän.(時刻は9時です。)
Kello on kuusi.(時刻は6時です。)

数字さえ覚えていれば何とかなるのだろう、と思っていたら、前回のフィンランド語教室で次のような表現を扱いました。

kirjakauppa on auki yhdeksästä kuuteen.(書店は9時から6時まで開いています。)

??

よーく見ると数字の部分が格変化しているのがわかります。

[主格]yhdeksän(9)
[出格]yhdeksästä(9から)
[主格]kuusi(6)
[入格]kuuteen(6まで)

フィンランド語で「◯時から△時まで」と言いたいときには「◯=出格、△=入格」で表すのだそうです。

そこで1〜12の出格と入格をまとめると次のようになります。

主格 出格 入格
1 yksi yhdestä yhteen
2 kaksi kahdesta kahteen
3 kolme kolmesta kolmeen
4 neljä neljastä nejlään
5 viisi viidestä viiteen
6 kuusi kuudesta kuuteen
7 seitsemän seitsemästä seitsemään
8 kahdeksan kahdeksasta kahdeksaan
9 yhdeksän yhdeksästä yhdeksään
10 kymmenen kymmenestä kymmeneen
11 yksitoista yhdestätoista yhteentoista
12 kaksitoista kahdestatoista kahteentoista

 

大変複雑ではあるものの、「9時から6時まで」あるいは「トゥルクからタンペレへ」などという表現を組み立てていると、フィンランド語の本質に触れているなあと思う瞬間があります。

素晴らしき格変化の世界!といったところでしょうか。

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